市長施政方針

ページ番号1000802  更新日 令和5年3月27日

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令和5年度施政方針

令和5年度予算及び関係議案の提案に当たり、私の施政方針について申し述べる機会をいただき、厚く御礼を申し上げます。

新型コロナウイルス感染症が世界を一変させてから3年が経ち、その間、日々の生活環境のみならず、社会のあり方そのものが大きく変わりました。また、新型コロナウイルス感染症に加え、ロシアによるウクライナ侵攻、為替変動などの国際情勢の変化に伴う原油価格や物価の高騰などが、私たちの生活のみならず、社会、経済など多方面にわたり、甚大な影響を及ぼしております。

このような中、地方行政においては、コロナ禍により出生数が急激に減少し、加速化している少子化への対応を始め、コロナ後の社会の変化を見据えた行政のデジタル化の進展や働き方改革の推進、頻発する豪雨による水害などの災害やインフラ及び公共施設の老朽化対策など、様々な課題に対し、スピーディーかつ的確に対処していくことが求められております。

こうした状況に対し、次世代にわたってあま市の未来を創り上げていくためには、私をはじめ、市の組織を挙げて、新たなステージに向けた取組に挑戦し、変革していかなければなりません。

この4月に組織を見直し、新たな体制で様々な行政課題に取り組んでまいりますが、本市にとって令和5年度は、まさに変革への第一歩を踏み出す節目の年にしたいと考えております。

そのためには、今一度、気持ちを引き締めた上で、社会経済情勢の変化をしっかりと見極め、迷った時こそ原点に戻り熟考を重ね、そしてポストコロナやウィズコロナを見据えた新たな施策も視野に入れながら、変革に邁進する所存です。

以上、これまで市政運営の任を与えていただいた私の現在の想いを述べさせていただきました。

さて、令和5年度予算の編成に当たっては、本市の長期的財政展望を踏まえ、財政規律を堅持しながら、依然として厳しい財政状況にあっても、第2次あま市総合計画を着実に推進し、本市の将来像である「ともに想い ともに創る ずっと大好きなまち“あま”」の実現に向けて、予算を編成いたしました。

それでは、令和5年度の主要な施策について、「第2次あま市総合計画」で設定いたしました7つの基本目標ごとに、概要を説明させていただきます。

第1の目標「安全で安心に暮らせるまち」に関する施策です。

火災・災害に備え、分団の小型ポンプ付き積載車を計画的に更新し、地域消防力を維持するとともに、高潮災害に対する危機意識を共有して、防災知識の普及啓発を図るため、高潮ハザードマップを作成し、各世帯へ配布してまいります。また、慢性的な浸水被害が発生している下萱津、中萱津、上萱津、石作及び新居屋区を対象に、排水施設や貯留施設を計画的に整備するため、排水基本計画を策定してまいります。

交通安全では、引き続き、児童・生徒や高齢者に対し、自転車乗車用ヘルメット購入費の一部を補助することにより、交通死亡事故件数の減少を図ってまいります。

第2の目標「都市基盤と環境が整った快適なまち」に関する施策です。

都市基盤対策では、空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するため、空家等対策計画を更新するとともに、社会資本整備計画に基づく都市計画道路木田駅前線及び安松鷹居線の整備、さらには、市道伊福徳実線の交差点改良を継続的に進めてまいります。また、合併処理浄化槽設置整備事業では、予算額を増額し、合併処理浄化槽への転換を推進してまいります。

第3の目標「心身ともに健康で、いきいきと暮らせるまち」に関する施策です。

健康づくりでは、本市の健康都市への取組やボランティア団体の活動を全国にPRする機会として、健康都市連合日本支部総会及び大会を本市で開催いたします。また、こころの悩みや病気について、不安を感じる人がいつでも相談できる、医師・看護師等による24時間対応の電話相談窓口を設置してまいります。

社会福祉では、障がいのある人の自立した日常生活又は社会生活の支援を効果的かつ効率的に推進するため、障がい者計画並びに障がい福祉計画及び障がい児福祉計画を策定するほか、従来からの生活に困窮している世帯への支援に加え、不登校やひきこもり等の社会生活に困難を有する子ども・若者とその家族に対する支援を一体的に実施してまいります。

高齢者福祉では、聴力機能の低下により日常生活を営むことに支障がある高齢者に対し、補聴器の購入に要する費用の一部を助成するとともに、令和4年度に実施いたしましたアンケート調査をもとに、第9期高齢者福祉計画・介護保険事業計画を策定してまいります。

生涯学習では、森グラウンドにおいて、災害時でも活用できるトイレの設置に向けた実施設計を行ってまいります。

第4の目標「次代を担う人を大切に育てるまち」に関する施策です。

子育て支援では、ヤングケアラーの実態を把握し、支援につなげるため、アンケート調査を実施するとともに、社会的認知度の向上を図るほか、新生児の聴覚障害の早期発見・早期治療を図るため、新生児聴覚検査の費用を助成してまいります。また、子どもの安全安心を確保するため、保育園等の送迎用バスへの置き去りを防止する安全装置を設置するほか、医療的ケア児が入所予定の保育園に看護師を配置してまいります。

さらに、子ども・子育て支援事業計画の更新に向け、子育て支援施策に関するニーズ調査を実施するほか、ちびっこ広場に健康遊具を試行的に設置してまいります。

教育環境の充実では、学校以外の場所でタブレット端末を活用できるよう、モバイルWiFiルーターの試行運用を開始するとともに、小中学校の老朽化対策を計画的に実施するほか、美和中学校体育館については、10月の供用開始を目指してまいります。

学校給食では、オーガニック食材を取り入れてまいります。

第5の目標「自らの力で歩み続ける、活力あるまち」に関する施策です。

農業振興では、適切な湛水防除を図るため、引き続き、排水能力が低下している農業集落排水施設などの整備を計画的に進めてまいります。

商工業の振興では、方領区における愛知県企業庁による工業団地整備に当たり、開発区域に接する福田川左岸道路の拡幅工事を行ってまいります。また、公共施設再配置計画に基づき、七宝産業会館の解体に向けた設計を実施してまいります。

歴史・文化遺産では、引き続き、文化財保存活用地域計画の策定に向け、文化財リストの作成や関連文化財群を設定するなど、文化財の将来に向けた保存と活用を図ってまいります。

第6の目標「持続可能な行政運営を推進するまち」に関する施策です。

行政改革では、新庁舎の窓口体制として、ワンストップサービスを実施するほか、市民の利便性の向上及びマイナンバーカードの活用を図るため、住民票や印鑑証明書等を全国のコンビニエンスストア等で取得できるサービスを実施してまいります。また、公正職務審査会を設置し、職員の公正な職務の執行を確保するほか、現在の3庁舎は計画的に解体を進めてまいります。

議会に関連する予算といたしましては、市民に、より開かれた議会を目指す施策に対応するものとして、引き続き、市議会本会議の中継などに関する予算を計上させていただいております。

第7の目標「交流と連携により成長するまち」に関する施策です。

市民との協働では、魅力と活力あるまちづくりを推進するため、新型コロナウイルス感染症の影響により中止しておりました市民まつりを3年ぶりに開催いたします。

人権教育では、引き続き、人権講演会を開催し、さらなる人権教育及び啓発を進めてまいります。

男女共同参画では、コロナ禍以降、孤独を感じ社会的に孤立して、困難や不安を抱える女性を対象に、社会との絆、つながりを回復できるよう支援するための相談事業を実施してまいります。

以上、令和5年度の主要な施策について、申し述べました。

いよいよ、新庁舎が5月8日に開庁の日を迎えます。

新庁舎は、大規模災害等への災害対応を拠点とした庁舎として、また、分散していた行政機能を集約するとともに、書かない窓口を取り入れたワンストップサービスの実現や、更には環境にも配慮した庁舎として、生まれ変わります。

私は、普段から「市役所とは、市民の皆様のお役に立てる所でなければならない」と申し上げております。

より一層の市民サービスの向上を図るとともに、新たなチャレンジの出発点として、そこに魂を吹き込んでいくことこそが、新しいあま市役所としての、そして我々の使命であると考えております。

市民の皆様に「ずっと住み続けたい」と思っていただけるよう、未来のあま市づくりに必要であると考えられる施策を、令和5年度予算に盛り込ませていただきました。

市政に対する市民の皆様、そして議員各位の一層の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

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