市長施政方針

ページ番号1000802  更新日 令和8年6月26日

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令和8年度施政方針

はじめに、昨年は「大阪・関西万博」の開催を契機として、国際的な文化交流の意義や多様性を尊重し、持続可能な社会を築く重要性を改めて認識する一年となりました。

また、熊本県での記録的大雨、青森県東方沖を震源とする地震、天候不順に伴う農作物価格の高騰、各地で相次ぐクマの出没など、自然災害や気候変動、食の持続性に関する課題が一層顕在化した年でもありました。これらの出来事は、地域の安全・安心を守るための不断の備えと、将来を見据えた施策の推進が不可欠であることを強く示していると感じられます。

一方、社会経済情勢に目を向けますと、急激かつ長期化する物価高騰が私たちの生活に大きな負担をもたらしています。本市においても経常経費が増加し、行財政運営は一段と難しさを増しております。このため、財政の健全性を維持しつつ、必要な行政サービスを確実に提供するという、極めて難しい舵取りが求められております。このような中、令和8年度予算は、4月に市長選挙が予定されていることから、基本的に新規事業や政策的な経費を抑え、必要最小限の経費を計上した「骨格予算」として編成いたしました。ただし、市民生活に支障を生じさせることのないよう、防災・減災、福祉・医療・子育て施策、教育、インフラ及び公共施設の老朽化対策、都市基盤整備の推進など、地域の暮らしを支える事業については、必要な予算を確実に確保しております。
さらに、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、子ども医療費における高校生等までの通院医療費無償化、また市内小規模事業者や市民への支援、キャッシュレス化の促進に向けたポイント還元事業にかかる予算を計上いたしました。これらの取組を通じ、物価高騰の影響緩和と地域経済の活性化を図ってまいります。こうした物価高騰への対応などに加え、これまで積み重ねてきた施策を着実に継続し、将来を見据えた持続可能で魅力あるまちづくりを着実に進めてまいります。

それでは、令和8年度の主要な施策について、「第2次あま市総合計画」で設定いたしました7つの基本目標ごとに、概要を説明させていただきます。

第1の目標「安全で安心に暮らせるまち」に関する施策です。防災対策では、南海トラフ地震等の大規模災害に備えるため、国の令和7年度補正予算を活用し、屋内用間仕切りテントや簡易ベッド等の防災資機材を計画的に整備してまいります。また、より効果的な消防活動の実現に向けた消防・救急の拠点施設の整備を進めるため、海部東部消防組合新庁舎整備事業に対し負担金を支出します。防犯・交通安全では、引き続き、児童・生徒や高齢者に対し、自転車乗車用ヘルメット購入費の一部を補助することにより、交通死亡事故件数の減少を図ってまいります。

第2の目標「都市基盤と環境が整った快適なまち」に関する施策です。都市基盤対策では、都市計画マスタープラン及び緑の基本計画の中間見直しを行うとともに、社会資本整備計画に基づく都市計画道路安松鷹居線の整備を継続的に進めてまいります。また、生活道路における安全対策についても、引き続き、市道の機能を充実させるとともに、学校や警察署等と連携し、あま市通学交通安全プログラムに基づき、通学路の安全対策を実施してまいります。環境対策では、市内公共施設に加え、あま市民病院の照明機器についても、省エネルギー性能の高いLED照明に更新し、省電力化や温室効果ガスの削減を図ってまいります。また、引き続き、市内の一般住宅への地球温暖化対策設備の設置費の一部を補助することにより、脱炭素社会の実現を図ってまいります。

第3の目標「心身ともに健康で、いきいきと暮らせるまち」に関する施策です。健康づくりへの取組では、予防接種事業として、新たに、妊娠28週から37週に至るまでの妊婦を対象に、RSウイルス感染症予防接種を定期接種として実施します。さらに、健康診査事業として、乳幼児の健全な発育の確認及び育児支援を行うため、新たに5歳児健診を実施し、出産後から就学前までの切れ目のない健康診査の実施体制を整備いたします。また、地域医療として、あま市民病院における良質な医療サービスの提供を図るため、医療機器の更新を計画的に進めてまいります。地域共生社会の実現では、介護人材の確保と育成を支援するため、介護支援専門員の法定研修に係る受講料を負担している市内の介護施設・事業所に対し、受講料の一部を補助してまいります。また障がい児等保育を実施する私立認定こども園に対し、保育士等の加配に必要な費用に係る補助を拡充し、保育を必要とする障がい児等の福祉の向上を図ってまいります。社会保障の充実では、子ども医療費における通院医療費助成の対象を高校生等まで拡充し、子どもの福祉の増進を図ってまいります。学び続けられる環境では、生涯にわたりスポーツを楽しむことができる環境を整備するため、スポーツ推進計画の中間見直しを行うためのアンケート調査を行うとともに、美和テニスコートの人工芝生化を進め、スポーツ環境の充実を図ってまいります。また、愛知県で開催されるアジア・アジアパラ競技大会に合わせて、聖火リレーの実施やクラッシュ練習会場の見学会を行うとともに、スマートフェンシングやアーチェリーの体験会等を開催し、スポーツへの関心をより高めてまいります。

第4の目標「次代を担う人を大切に育てるまち」に関する施策です。子育て環境の充実では、保護者の就業条件等を問わず利用できる新たな通園制度として、保育所等に入所していない0歳6カ月から満3歳未満までの乳幼児に、適切な遊びや生活の場を提供するとともに、子育てについての情報提供、助言等の援助を行う乳児等通園支援事業を実施する、私立認定こども園等へ事業費を給付いたします。また、保育所等の利用にあたり、これまで0歳児、1歳児の保護者の育児休業取得に伴い退園をお願いしていた制度を見直し、育児休業中であっても継続して保育所を利用できるよう、子どもの良質な成育環境を整備してまいります。さらに、全ての放課後児童クラブにおいて、民間事業者による運営を開始し、子どもを持つ保護者が安心して就労と子育てができる環境を整備してまいります。

教育環境の充実では、学校教育の支援体制として、令和7年度から実施している休日部活動の地域連携に係る実証事業を推進し、地域展開へと改革を進めていくために、部活動指導員の配置を他競技へ拡充することに加え、地域クラブ活動や短期講座を開催し、生徒のスポーツ・文化芸術活動における環境充実に向けて、多様な活動機会を提供してまいります。また、保護者負担の更なる軽減を図るため、国の交付金を活用し、小中学校の給食費を無償化するとともに、オーガニック食材の使用やアジア・アジパラ競技大会にちなんだ各国の料理を提供する学校給食を実施してまいります。学校教育環境では、引き続き、タブレット端末による児童生徒のICTを活用した学習活動を推進するとともに、小学校の老朽化対策を計画的に進めるため、国の令和7年度補正予算を活用し、安全で快適な学習環境の充実を図ってまいります。
 

第5の目標「自らの力で歩み続ける、活力あるまち」に関する施策です。地域産業の活性化では、商工業の振興として、市内企業の再投資を支援するため、対象分野となる工場等を市内に新設又は増設する際に要する費用の一部を補助することにより、市内での雇用機会の維持・創出を図ってまいります。また、物価高により厳しい状況にある市内事業者の支援と地域経済の活性化を図るため、国の交付金を活用し、キャッシュレスポイント還元事業を実施し、個人消費の喚起やキャッシュレス化による商業活動を推進してまいります。さらに、農業振興として、適切な湛水防除を図るため、引き続き、排水能力が低下している農業集落排水施設などの整備を計画的に進めてまいります。歴史・文化遺産の活用では、引き続き、国の重要文化財「甚目寺南大門」等の保存修理に係る費用の一部を補助し、文化財の活用・保護を推進してまいります。

第6の目標「持続可能な行政運営を推進するまち」に関する施策です。持続可能な行財政改革の推進では、計画策定から一定期間が経過した公共施設等総合管理計画、公共施設長寿命化計画及び公共施設再配置計画について、社会情勢の変化やこれまでの取組状況を反映し、実情に見合った財政負担の軽減や平準化を見据えたうえで、公共施設等の最適な配置の実現に向けた見直しを進めてまいります。広報・広聴の充実では、引き続き、市公式インスタグラムなどのSNSを有効活用し、本市の魅力や公式行事などの情報について市内外に広く発信してまいります。

第7の目標「交流と連携により成長するまち」に関する施策です。協働のまちづくりでは、市民活動の拠点となる市民活動センターを継続して運営し、市民活動団体を支援するとともに、「協働のまちづくり」を実践する多くの担い手づくりに力を注いでまいります。人権尊重のまちづくりでは、引き続き、人権講演会を開催し、さらなる人権教育及び啓発を進めてまいります。

以上、令和8年度の主要な施策について、申し述べました。

令和8年度当初予算案につきましては、一般会計で総額355億9千万円、特別会計は4会計合計で181億1,991万8千円、企業会計は4会計合計で62億1,653万7千円といたしました。このうち、一般会計の予算規模は、令和7年度当初予算と比較し、0.51%増となり、令和4年度に次ぐ2番目の予算規模になりました。歳入において、市税では、個人所得の増加などを見込んだことから、前年度から2億9千4百万円余の増収を見込んでおります。普通交付税では、地方財政計画や今年度実績などを踏まえ、1億5千万円の増収を見込んでおります。
一方、歳出において、義務的経費では、職員の給与改定に伴う人件費の増加、自立支援介護給付費等事業費や子ども医療費など扶助費の増加により、前年度を約7億6千万円上回る196億5千万円余りとなります。また、投資的経費では、木田駅周辺整備事業費、同報系防災行政無線整備事業費及び七宝プール解体整備事業費が皆減することなどにより、前年度比約9億3千万円下回る13億円余りとなります。

令和8年度予算編成では、市税が増額となる一方で、人件費や扶助費などの義務的経費に加え、海部東部消防組合負担金など補助費の増加に伴い、財政調整基金からの取り崩しにより収支の均衡を図り、あま市の未来づくりに必要と考えられる施策に予算計上をさせていただきました。依然として厳しい財政状況の中、基金を取り崩しながらの財政運営となりますが、今後も、引き続き、行財政改革などに不断に取り組み、執行過程においても、継続的にコスト縮減を進めてまいります。

本年の干支である「午年」は、勢いよく前へ進み、物事が大きく飛躍する年とされております。とりわけ本年「丙午(ひのえ・うま)」は、情熱と行動力をもって挑戦し、困難を乗り越えながら道を切り開いていく年とも言われております。日本は、少子高齢化や人口減少の進展に加え、頻発する自然災害や世界情勢の変化に伴う物価高騰など、様々な課題を抱えています。社会経済状況が目まぐるしく変化する中、持続可能な将来に向けて変化を恐れることなく、目標達成や課題解決に向け、力を合わせ、積極果敢に取り組みを進めて行かなければなりません。本年は、本市のまちづくりの指針である第2次総合計画の前期5年の締め括りと、後期基本計画の策定をする年となります。前期計画の総仕上げに向け、これまでの検証をしっかり行い、各施策のさらなる推進を図るとともに、将来を見据えた先見性・実効性のある後期計画を作り上げてまいります。
市民の皆様が将来にわたり愛着・誇りを持てる「あま市の未来」を、「ともに想い ともに創る」ことができるよう、これからも努力を重ね、情熱と行動力をもって挑戦し、困難を乗り越えながら、一つひとつの施策を着実に前へ進めてまいりたいと考えております。未来をともに築く市政を推進するため、私が先頭に立ち、職員一丸となって、全力を尽くしてまいります。市民の皆様、そして議員各位の一層の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、令和8年度の施政方針といたします。

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