株式会社井村食品

ページ番号1003803  更新日 令和5年1月10日

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あま市のスゴ技

ホルモンの真の美味しさを知る、プロフェッショナルが生んだ自慢の逸品

トップイメージ


意外と知られていないホルモンの真実


お店に運び入れている様子

 井村食品は、今から約60年前に現社長・井村繁廣氏の祖父が創業。当時は、冷凍施設も不十分な時代だったため、市場から仕入れた豚のホルモンをすぐに処理して即配達するスタイルだったが、実はこれこそが「井村食品=鮮度命のホルモン」の原点である。「やっぱり、処理したてのホルモンは美味しいですよ。いろんなところで食べ歩きましたが、やはりうちが一番だって思いますね」。
 世間で言うホルモンは「ゴムみたいな食感」「臭みがある」というイメージがある。しかし、井村社長によれば、それは劣化したものだという。正肉は熟成して旨みを増すが、内臓は消化器官であるため、熟成することはない。時間の経過は、そのまま劣化への道となるため、死後すぐの処理がとりわけ重要なのだ。「ですから、うちでは市場で仕入れ、洗浄などの処理をして、配送するまでを即日で行う体制を整えています。新鮮なホルモンは焼いても縮まず、噛んだ時にしっかり肉に歯が入り、ちゃんと噛みきれる。また、臭みもありません」。
 このように、卸業者としては鮮度のために出来得るすべてを行ってきた井村社長だが、その先に落とし穴があった。消費者に提供するのは、結局のところ「飲食店」だからである。
 ある日のこと。井村社長がある焼肉店へ配送に行くと、前回届けたホルモンがまだ冷蔵庫に残っていた。そこで、店主に話を聞くと「ホルモンは臭みがあるから、味付けの濃い味噌に漬ける」「新鮮なものは、半生が美味しい」など、ホルモンに対する誤解だらけ。本当に美味しいホルモンを消費者まで確実に提供するには、まず正しい知識や情報を伝えることが必要なのだ―。そう痛感した井村社長は、美味しさの基準となる、誰にでもわかりやすい方程式を見出し、伝えることを第一義とした。

本当の知識をきちんと広めていくことが業界の使命


もつ鍋

 鮮度のよいホルモンとはいったいどんなものなのだろう。「ホルモンには、とろけるような甘み=「食味」があります。また、歯切れのよい弾力=「食感」、部位ごとに違う、独特な音=「食音」、これらは私たちが考える、ホルモンの真の美味しさです。それを伝えるために、どうしたらいいか。それは、やはり店舗という形でした」。そして、全国でも珍しい精肉を置かないホルモン専門店をオープン。取引先や一般消費者に「最高の状態」を知ってもらい、美味しいホルモンを広めてほしいと食べ方の提案を行っている。
 そのひとつとして出しているのが、「名古屋生もつ鍋」だ。もつ鍋といえば、博多風が主流だが、ホルモンのプロフェッショナル・井村家で代々出されていたという名古屋風は、あっさりとしながらもコクのある黄金スープが特長。じゃがいもを入れる、というのもユニークだ。真っ白で美しい国産牛ホルモンは、口に入れるとふんわりととろけ、噛みしめれば、クッという音とともに、甘みがギュッと吹き出してくる。家庭でも簡単に味わえるよう通販用の商品開発も行い、井村社長の思いは着実に全国へ広がっている。
 「ううっ、これは美味しい~」。これが本物のホルモンだ、と訴えかけてくるような味わいに思わず顔がほころぶ。鍋の向こうに、ホルモン職人たちの心意気を見た気がしたからだ。


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作業場での加工


作業場では、経験豊富なホルモン職人が部位ごとに違う洗浄やカットを行い、即日配送を行う。「命をいただいている」という感謝が、丁寧な作業の源となる。


スモークレバー


最近では、スモークレバー、スモークハツなど加工品にも力を入れている(通販で購入可)。


店内


名古屋・丸の内にある「炭火ほるもん ひとすじ本店」、千種駅近くにある「炭火ほるもん ひとすじ別邸」では、様々なホルモン料理が味わえる。


 

会社概要
株式会社井村食品

代表者 : 代表取締役社長 井村繁廣
事業内容 : 牛、豚、食肉卸販売、食肉加工卸販売
所在地 : 愛知県あま市西今宿平割三33
URL :  http://www.hitosuji.jp/company/
電話 :052-444-2802
ファクス :052-444-2803

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