エイティーン・レザー
あま市のスゴ技
あま市のスゴ技企業をご紹介します!
わたしたちの住むあま市には、どんな地域産業があるのでしょうか。
あま市にある歴史的・文化的価値のある産業を地域の皆さんを始め、多くの方に発信していきます。
あま市の「ものづくり」の心に触れてみてください。
2022年度 取材企業「エイティーン・レザー」
あま市七宝町の田んぼが広がるのどかな風景の中、趣のある外観が目を引くレザークラフトの工房「エイティーン・レザー」がある。そこでは、「ここでしか作れないもの」をコンセプトに、アメリカ発祥と言われるレザー・カービングという繊細で芸術的な技法を独自に磨いた職人によるオリジナルの皮革製品の製造・販売が行われている。
皮革製品には経年使用による見た目や質感の変化という特徴があり、手入れをしながら長期間愛用する人も多い。そのような皮革製品に「自分だけのもの」という付加価値を生み出しているのが、エイティーン・レザーのレザー・カービング加工だ。
レザー・カービングは、濡らすと柔らかくなり乾くと硬くなるヌメ革の可塑性という性質を利用し多種多様な刻印を使用して革に模様を刻む装飾技法で、その工程は主に3つに分かれている。(1) 革の表面にナイフで切り込みを入れる「カットワーク」、(2) 様々な刻印を使い分けて叩いて形を付ける「スタンピング」、(3) 最後に装飾として細かな切り込みを調整しながら入れる「デコレーションカット」。これらの工程を経て平らな革の表面上に手作業によって立体的なモチーフが作り上げられる。「革の彫刻」とも呼ばれる技法である。
一般的なプレス加工による刻印と比べて凹凸や陰影のはっきりとした仕上がりになるのがレザー・カービングの特徴である。その一方、革の状態や全体の流れを確認しながら強弱を加減し細部の作り込みなどを行う複雑な加工技術を必要とするため、機械による大量生産は難しく、一つ一つの製品が手作業によって丁寧に作り上げられていくのだ。
もともと工場の経営に携わっていた工房の代表兼職人の渡邉さんは、つくり手の技術力やこだわりを全面に反映することができるという手作業ならではの一面に魅力を感じ、レザークラフトの中でもカービング加工にたどり着いたという。製品をどこまで作り込むかはつくり手次第であるからこそ、日々技術を追求し「ここでしか作れないもの」の実現を目指しているのだ。そのこだわりは製品一つ一つの細部までの作り込みの繊細さと豊かな表現力に表れている。製作を始めた当初から、工房に寄せられる多様な要望に可能な限り応える中で既存のデザインや手法にはないものにも試行錯誤しながら取り組んできた。そうした技術の追求と探求の日々の積み重ねがエイティーン・レザーのものづくりを支えている。創業から10年以上経った現在、工場の一角から始まった工房は全国から依頼が寄せられるほどその技術が認められるようになったのだ。
「まだまだカービング技術を極めたい」(渡邉さん)という思いに宿る職人魂は、製作や教室を通じてレザーやものづくりの魅力を広げていくだろう。飽くなき探求心と共にこれからも挑戦は続いていく。
現在製作中のあま市の花である"ゆり"がモチーフとなっている製品。モチーフ選びにも工夫が表れている。
店舗兼工房では、製品の製造・販売の他にもレザークラフト教室やクラフトのための道具や材料の販売も行っている。
教室では10分程度で完成する入門的な作品づくりから図案やカービングまで自分で行うことのできるコースなどを実施し、知識や経験を問わず多くの参加者を受け入れている。
「世界に一つだけの皮革製品」を目指すものづくりへの情熱は、個客ごとに異なる要望に応えるオーダーメイド製品などの製作にも活かされている。
会社概要
エイティーン・レザー | |
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設立 | 2012年11月 |
代表 | 渡邉 剛史 |
事業内容 |
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所在地 |
あま市七宝町鷹居4-110-3 |
URL |
https://www.18leather.com |
電話 |
052-442-2568 |
ファクス |
052-441-1350 |
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このページに関するお問い合わせ
建設産業部 商工観光課
あま市七宝町沖之島深坪1番地
電話:052-441-7118 ファクス:052-441-8387
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