株式会社ワコウ

ページ番号1003813  更新日 平成31年4月1日

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あま市のスゴ技

理美容クロス&業務用HACCPエプロン

トップイメージ


業界の常識を破る画期的な製品を続々と


社屋の写真

美容院で着用するカットクロスやケープを日本で最初に輸出したワコウ。これは、創業者・松岡弓祐さんが、奥さんから「美容院に行くと着物が汚れる」と聞いたことから生まれたアイデア(そもそも松岡さんはコールドパーマーの名付け親だ)。このユニークな会長については、紆余曲折あり過ぎて語れば長くなるので割愛するが、自身の著書『漂えど、沈まず』に詳しく書かれているので、ぜひ読んでみていただきたい。
そして理美容クロスと同じく、新たな業界の常識となっているのがワコウの「業務用エプロン」。現社長の松田兼一さんが開発したエプロンは、今や給食調理をはじめとした、あらゆる食品加工分野のみならず、畜産・水産、化学・薬品、メディカルといった幅広い業種で高い機能性が認められ、いまや取引先は3,350社を超える。
柔軟な発想力と風通しのよい企業風土、「他社の真似はしない」というこだわりから生み出される製品の数々は、国内だけでなくアメリカやヨーロッパでも多くの特許を取得している。

「アウトソーイングシステム」という生産システム


「アウトソーイングシステム」という生産システム

ところで年間60万枚以上にもおよぶ理美容ケープや業務用エプロンを生産しながら、ワコウには協力工場はあっても自前の工場はない。海外にも出しているのかと思いきや、「実は創業以来ファブレスでやってきたんですよ。古くから地元の内職の方々、県外では三重、岐阜、新潟方面にもお願いしているんですよ」と社長。ワコウのモノづくりは、すべて地元の内職の手によって支えられているという。その数、実に130名以上。中には50年以上縫製を続けている70代の女性もいるというから驚きだ。それを可能にしているのは、縫製内職者に最新のフルデジタルミシンを無償貸与し、社内から内職の方々にミシンの設定情報をスマートフォンで送信することで手持ちのミシンの糸調子や圧力を瞬時に設定できる最先端の装置により品質のバラツキをなくしている。

「アウトソーイングシステム」という生産システム

さらに同時開発したスマートフォン用のアプリで受発注状況が社内システムにインプットされ納品書や送り状、デジタルピッキングから出荷に至るまですべて自動で行っている。また内職の方々は仕事の履歴情報も共有でき、時々明日は休みますといったコミュニケーションもとれる。これがワコウ独自のアウトソーイングと呼ばれるシステム。これにより岐阜や三重、新潟といった遠方に住む縫製内職者も品質の安定化とスピード化が実現したことで、より迅速な生産体制が可能になり高品質なモノづくりネットワークとしてさらに進化したといえるだろう。
全ての製品を一つひとつ、人の手で縫製・畳み・検品・出荷まで行い、未経験者には教育訓練の場も設け人材育成も怠らない。まだまだ働く意欲のある高齢者や子育て中の女性を積極的に雇用することで、地域活性化や高齢化対策にも貢献。ワコウを育ててくれた地元への感謝とメイドインジャパンというプライドがワコウ品質を支える先進の「アウトソーイング」という生産システムを生んだ。内職という概念を大きく変えた一連のシステムは他社には真似のできない武器といえる。
 

高度なICTを内職さんにも活用


Wis_System

ワコウのもう一つの特徴が、高度なICTの導入だ。
包装内職もあって完成した製品はタッチパネルで数量や不良の数を入力すると自社のサーバーに取り込み、当日出荷数量に引き当てされるというもの。これらを支えている“Wis_System”は受注から資材発注・生産・品質管理・出荷まで、すべての業務をシステム化することによって効率化を図れ繁忙期でも運送トラックを待たせることなく17時には出荷完了になるという。同時に、トレーサビリティが確立でき、追跡所要時間はたった3分で可能。またケープやエプロンは種類も多く、出荷して数年経った後の「これと同じものが欲しい」といった声にも品質表示を確認することで、製造番号・商品名・カタログ品番も印字されていてリピートし易い面でも顧客満足を徹底している。
また顧客が購入した商品の使用日と交換予定日を設定する「ワコウウェブタイマー」の開発も2019年5月完成予定だという。
先進の生産システムがこれまでの内職からワコウの新たなホームワークとして再生し、これからも隠れた人財を活用した高品質なモノづくりネットワークの拡大は日本のモノづくりの在り方と多様な働き方に対して選択肢の一つになるに違いない。

ワコウの働き方改革


ワコウの働き方改革

「楽しい仕事をしてほしいですからね。内職の方がイキキして仕事に誇りを持てる組織にしたいと思います。それには従業に対しても同じで、如何に充実感や達成感を感じてもらうかですね。その一方で働き方改革を進めていくことが時代の流れでしょうか。ちょうど昨年秋に愛知県ファミリーフレンド企業に認定登録されたことでワコウの独自の働き方というものをもっと考えるきっかけにもなりました」という社長。今後もワコウで働く方々全員が会社を愛し、安心して永く勤められる会社にしたいという姿勢が製造業としての存在感を高めている。


企業のココに注目


女性が多く清潔感のある会社。


女性が多く清潔感のある会社。
検査時の毛髪混入を防止する為、除電装置を設置しキャップを着用して作業をしている。


名入れプリント


自社でカッティングシートを使った名入れプリントも内製化している。


創業者松岡弓祐の著書『漂えど沈まず』


創業者松岡弓祐の著書「漂えど沈まず」(幻冬舎ルネッサンス刊)
三菱商事で特需課長時代に財閥解体を経験
戦後の日本経済の闇に迫る体験記


あま市の給食センター


あま市の給食センターでもワコウの製品を使用している。
(マイティクロス®エプロン)


 

会社概要
株式会社ワコウ

創業 : 昭和39年
代表者 : 代表取締役 松田 兼一
従業員 : 21名
事業内容 : 理美容向けヘアーカットクロス製造・食品産業向け業務用エプロンその他衛星商品製造
所在地 : 愛知県あま市七宝町桂北海道2055
URL :  http://www.wako-clothing.jp/
(ビューティーウェア事業部)
電話 :052-444-3000
URL :  http://www.wako-ribiyo.com
(ケータリングウェア事業部)
電話 :052-444-2634
URL :  http://www.wako-apron.com

このページに関するお問い合わせ

建設産業部 商工観光課

あま市七宝町沖之島深坪1番地
電話:052-441-7118 ファクス:052-441-8387
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