株式会社河村産業所

ページ番号1004687  更新日 平成31年4月1日

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あま市のスゴ技

難易度の高い大面積深絞りプレス加工で日本のものづくりを支えるオンリーワン企業 小型バスのボディ部品

トップイメージ


少量多品種でオーダーに応える


少量多品種でオーダーに応える

平成30年に創業80周年を迎えた企業がここあま市にある。
創業時より培ってきた「深絞りプレス加工」を得意とし、「愛知ブランド企業」にも認定された株式会社河村産業所。小型バスのサイドパネルやドアパネル、バンパー、バスのフロントボディー、建設機械のエンジンカバーといった大物から小物製品まで、35tから2000tの複数のプレス機を駆使して、少量多品種で部品製造を行っている。

難しさを超え、さらに美しさを追求する


難しさを超え、さらに美しさを追求する

プレス加工でもっとも難しいとされる絞り加工は、パンチとダイスと呼ばれる凸と凹の金型に金属板を挟んでプレスし、成型するものだ。
素人考えでは、金型とプレス機があればその通りに形はできると思うだろう。だが、話はそんなに簡単なことではない。例えば、外装プレス製品は、下地のプレス加工が甘いとヨレができ、それが塗装に影響してしまう。
一般に、プレスは何工程もの作業で 構成されるが、工程を重ねるごとに成形が進み 最後の工程が最も深い絞りになる。 年間4000台ほどしか生産しないバスは準備費も少ないため、乗用車であれば5工程のところ、なんと3工程に抑えるという。 工程数を極端に減らすということは、そのぶん一気に絞る必要があるため、金属に無理をさせることになる(場合によっては破れることもあるそうだ)。つまり、しわやひずみ・割れのない仕上がりにするのは、この時点でも非常に難しいことがわかるだろう。
しかも、ここで扱っているのは、5m級の小型バスのサイドパネルなどの大面積の部品だ。他のメーカーでは、パネルを何枚かに分けて製造しているそうだが、河村産業所の場合、専用の大型プレス加工機により 1枚で加工しているという。顧客からのオーダーに応えた結果とはいえ、超のつく難易度である。

究極の品質は人から生み出される


究極の品質は人から生み出される

そして、ここからが河村産業所のスゴ技。微小な歪みや凹凸のない製品を実現するために、現場作業者の手で厚みや歪みを確認し、必要な部分を磨く「外板仕上げ」だ。素人目から見ると、何もしなくてもとても美しいように思うのだが、これは「プレミアム品質」を届けるために重要な工程だとか。
鉄工事業部の稲垣喜昭製造部長は「品質を維持するのは常に人の手。それが技術力なんです」と胸を張る。「製造業も生き物なんですよ。だからノウハウが必要。機械は誰でも動かせますが、臨機応変に対応できるまでには10年はかかるでしょうね」。

ひとつひとつの製品に向き合っていく


ひとつひとつの製品に向き合っていく

製品の美しさとは、その先にあるものへの思いやりの形であり、丁寧な仕事であることの証明。だからこそ、顧客からの「こうしたい」という思いに応えるために、河村産業所は少量多品種の道を選び、設備投資や技術伝承をしながら、独自の技術を磨いてきた。
今日も、ガチャンガチャンと動くたくさんの機械の中で、それぞれの技術者がひとつの製品に向き合っている。従業員300人規模の企業で、相当な設備が揃っているのに、精神はまるで町工場のそれのようだ。ここには創業時と変わらぬ、ものづくり企業の神髄が宿っている。


あま市企業チャンネル



企業のココに注目


カワムラスポーツ


自動車の黎明期に創業者が挑戦した証、幻の軽自動車「カワムラスポーツ」。何でも挑戦する姿勢、これがカワムラのものづくりの原点だ。


2000t油圧プレス


作業者と比べてもこの大きさ!2000t油圧プレスの大きさに衝撃。高額な機器導入はリスクのある選択だったが、これが売りとなり、今では全国から多くの引き合いがあるという。


最新ファイバーレーザ加工機


「新しいチャレンジ」で未来を切り開く。
最新ファイバーレーザ加工機導入により、省エネ、高生産を実現。


知事賞を受賞


溶接部門では愛知県溶接技術競技会のCO2アーク半自動溶接第二部で知事賞を受賞。ほかにも多くの賞を受賞している。


愛・道路パートナーシップ事業


「愛・道路パートナーシップ事業」として、愛知県・あま市とともに、3カ月に1度、県道や河川敷 での清掃美化活動を行っている。


 

会社概要
株式会社河村産業所

創業:昭和13年4月1日
代表者:代表取締役 河村 昭利
資本金:1億円
事業内容:板金プレス加工、溶接組立加工、金型治工具、樹脂成型、レーザ加工
所在地:愛知県あま市下萱津替地1104番地
URL:http://www.kawamura-ss.co.jp/
電話:052-444-3313(代)
ファクス:052-443-2279

このページに関するお問い合わせ

建設産業部 商工観光課

あま市七宝町沖之島深坪1番地
電話:052-441-7118 ファクス:052-441-8387
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