川上産業株式会社 名古屋工場
「とにかく軽さを追求しています」と話すのは、お客様係部長の浅井雅之さん。「軽くすることは、お客様の使い勝手はもちろん、環境にも実にいいんです」。
ところがこの「軽さの追求」は口で言うほどたやすくない。単に突起の高さを低くするだけでは、肝心の緩衝力が下がってしまう。「そこで考えたのがツブの形状。台形にすることで、緩衝性能を保持しつつ原材料を20%減らすことに成功したんです」。開発のカギは、ポリエチレン膜の最も薄い部分(突起部分の角)の強度。最も難しいとされる厚さの微調整に試行錯誤する日々が続いた。
こうして、省資源・省スペースに成功した新しいプチプチ®は「ダイエットプチ®」と名づけられ、これを機に川上産業の環境への取り組みはますます加速していく。
使用後のプチプチ®を回収してリサイクルする循環型システム「ループリサイクル」を構築し、プチプチ®を包んでいた外袋、ロール芯(紙管)の持ち帰りサービスなど、徹底してスリム化を図った。
そんな中、段ボール・ベニヤ板に替わるものとして開発された軽量で剛性に優れたプチプチ®ボード「プラパール®」だ。燃費や積載量の向上につながるエコ商材として、自動車内装材や建築資材に使われ、たちまち業界の注目を浴びる。
加工しやすく繰り返し使え、何より軽くて強いプラパール®は、東日本大震災でも、唯一無二の活躍を見せた。かつて車の展示会用に作られた折りたたみ式の小屋は、ディーラーを通じて100個被災地に送られ、宮城県の日赤病院で診察・休息所として使用された。プラパール®のパーテーションや簡易トイレも、不便な避難所生活を少しでも快適にと考えて開発されたもの。これからも、小さいながらも大きく環境や社会に貢献できる商品づくりを目指します」浅井さんの声が、力強く響いた。
新潟中越沖地震の際には、加工業者、配送業者と協力しあってプチプチ®の寝袋を製作。底冷えする冬の避難所に送られ、被災者に喜ばれた。
事務所は棚から備品に至るまでどこもかしこもプチプチ®だらけ。
“プチプチ愛”にあふれている。
つぶす音にこだわった「プッチンスカット®」を筆頭に、冗談半分情熱半分のグッズも今や30種類以上。年間の売上が、発売から10年で100倍に育った。
女性社員の声から生まれたハート型のプチプチ®。「他の会社が作らないのは、技術力がいるから」(浅井さん)かわいい形ひとつにも高い技術力が隠されている。
プチプチ®には「一万個にひとつハート型」がある。遊び心?実はトレーサビリティの意味も。商品に対する誠実さと何でも面白がる心が川上産業の魅力。
会社概要
川上産業株式会社 名古屋工場
創業 : 1968(昭和43)年
代表者 : 代表取締役 安永圭祐
資本金 : 9,930万円
従業員数 : 456名
事業内容 : くうきシート「プチプチ®」、かるいボード「プラパール®」の製造販売、その他包装資材の仕入販売
所在地 : あま市乙之子百歩15番地(名古屋工場)
URL : http://www.putiputi.co.jp/
電話 : 052-445-8631
ファクス : 052-445-8630
このページに関するお問い合わせ
建設産業部 商工観光課
あま市七宝町沖之島深坪1番地
電話:052-441-7118 ファクス:052-441-8387
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