佐藤醸造株式会社

ページ番号1003817  更新日 令和5年1月11日

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あま市のスゴ技

熟成する地元の味

トップイメージ


風土が味噌を育てる


石を積む写真

社名は知らなくても、「♪シッポー、シッポー、みそみそ…」という懐かしいCMソングが耳に残っているという方も多かろう。「七宝みそ・七宝しょうゆ」の佐藤醸造は、創業140余年の歴史を持つ醸造メーカー、尾州唯一の蔵元である。
老舗だからといって胡坐をかいていられる商売ではない。食の欧米化や低価格競争の末、平成の20年間で約3分の1の醸造メーカーが廃業する厳しい時代だ。
「(生き残りの)理由はいろいろあるでしょうが、やはり“味一筋”ということでしょうね」と営業部課長の関戸綾平さん。「味噌は生き物と言われるように、この環境や風土でしか出せない味があるんです。昔ながらの木桶で作るのは、単純にそれが一番美味しいからです」。進む技術革新の中で、新しい製法も試してきた。日々、研究・研鑽だ。
「でもこれだけはダメですね。自然も味のうち…“蔵ぐせ”っていうんですけど。味噌の個性は、木桶に石を積む伝統の製法だからこそできる。桶ごとに個性が違うから、市場に出すために味を均一にする努力は必要ですが、味にはふくらみが出ます」。 なるほど、「七宝みそ」は、コクが深いのにあっさりと飲みやすい。渋みがないから、毎日飲みたい味噌汁に丁度いいのだ。これはいい。

食文化とは愛の産物


味噌汁

しかし、日本の味といっても日本人の味噌離れは進むばかり。ある調査によれば、みそ汁が食卓に上る割合は、食事2日に1回だそうだ。「だからこそ、これまで育まれてきた食文化を、途切れることなく次の世代へ伝えていかなくてはと思っています」(関戸さん)。
伝統的な食文化に関わる一企業として、地元に何を残せるか。学校給食での提供はもちろん、小学校での味噌造り体験や出前授業、大人向けの工場見学など、豆味噌・たまり文化の啓蒙に積極的に取り組む。目を輝かせて授業を聞く子どもの姿は、造り手のやりがいにもつながっている。
「味噌は生き物」じんわりと湧き出るようなうまみは、その先の笑顔に向けた造り手の愛情だ。時代は移りゆけど、これは、絶対に変わらない。


あま市企業チャンネル


企業のココに注目


木桶に積まれた石


木桶の上に石を積んで寝かす伝統的な製法。味を均等にするため石の位置をこまめに変え、丁度いい頃合を探る。


七宝味噌


手作りだからこそ品質の管理は徹底して行う。「みんなで保とうきれいな環境、みんなで守ろうママの味」をスローガンに社内の衛生管理に取り組む。


蔵の写真


自然の温度に任せるだけに、猛暑の時期には涼しい風を送ったり桶の位置を変えたりしている。かける愛情は、赤子と同じだ。


利き味の写真


時代にあった味のさじ加減も常に行っている。
長く愛されるのは、こうした日々の研究によるものだ。


商品の写真


専門メーカーは数あれど、味噌・醤油をともに製造している蔵元は多くはない。


味噌作り体験授業


地元の小学校で行われた味噌作り体験授業。
ミニ木桶に仕込んだ味噌を半年間寝かせて作る本格的なもの。


 

会社概要
佐藤醸造株式会社

創業 : 明治7年
設立 : 1948(昭和23)年
代表者 : 代表取締役 佐藤敬治
資本金 : 1,000万円
従業員数 : 50名
事業内容 : みそ・しょうゆ、その他調味料の製造販売
所在地 : あま市七宝町安松懸2743番地
URL : http://www.shippomiso.com/
電話 : 052-444-2561
ファクス : 052-442-1344

 

このページに関するお問い合わせ

建設産業部 商工観光課

あま市七宝町沖之島深坪1番地
電話:052-441-7118 ファクス:052-441-8387
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