三長家具
終戦後、家具屋で丁稚奉公していた創業者・長谷川和吉さんは、親方の了承後独立し、この地に根を下ろした。当時は、名古屋の嫁入りには欠かせない婚礼家具を手掛けていたという。そして時代は移り、高度成長期には大量生産の家具が主流になった。
「桐たんすを作るようになったのは、そんな頃です。根っからの職人ですから、いいものにこだわりたいという気持ちが強かったんだと思います」と、二代目の長谷川博一さん。
着物を持っていない若者が多い昨今、桐たんすだけに特化して大丈夫ですかと無粋な質問をした記者に、長谷川さんは笑って言った。「着物を収納することにかけては、これ以上のものはありませんから」。
三長家具では、現代の住宅事情を考えた、小ぶりのチェストも作っているが、やはり売れるのは、昔ながらの伝統的な大きな桐たんす。今でも、一生ものの家具として母から娘へ脈々と受け継がれている。
そこで実際に桐たんすを見せてもらう。「きれい…」思わずため息がもれる。
高品質を追求するために、二梅雨も寝かせて、アク抜き・乾燥させた東北の本桐は、柾目を合わせて一枚の板のようにしつらえられており、木目が浮きたつような、まばゆいばかりの美しさだ。引き出しを開けてみると、それが単なる装飾でなく、機能美であるのがよくわかる。天板や引き出しは蟻組みという技法でしっかり接合され、なめらかに光っていた。驚くことに、これらは昔にはなかった加工だという。
「桐たんすは昔からあるものですが、昔の通りに作っているわけじゃない。職人の自己満足でなく、使う人が本当に大切に使える工夫を常に取り入れています」。桐たんすが、まだまだ進化しているとは驚きだ。
「仕入れから製材、加工まで責任持って仕上げる、これがウチのモットー。職人が魂を込めたものは、必ず伝わるから」。…着物を愛する人がいる限り、長谷川さんの挑戦は、まだまだ続く。
実際に目で見て手に触れることができるショールーム。ここでしか見られない珍しい桐たんすが豊富。また、オーダー対応もしてくれるのでうれしい!
100~130もの全制作工程の中で、職人の手作業は1カ月以上もかかる。
長持ちするハズだ!
桐たんすは洗い・削り直し・修復することもできる一生ものの家具だ。
良心的に対応してくれるので、まずはご相談を!
桐材のアク抜き乾燥は気の遠くなるような作業。
この作業を行なう職人は少なく、目には見えないこだわりはすごい!
材料となる良桐は年々減っている中、様々なご要望に答えれるように良桐材を多数保有。
会社概要
三長家具
創業 : 昭和38年10月
代表者 : 長谷川和吉
事業内容 : 総桐たんすの製造・卸・販売・修理再生
所在地 : あま市篠田乙柳53番地1
URL : http://www.sancho-kagu.jp/
電話 : 052-444-1402
ファクス : 052-443-4308
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